「放っといたらいい、そのうちやめるから」
これは私が小学生のとき、父親が授けた、いじめへの対処法でした。正確には、
「(いじめられても気にしないで)放っておいたらいい、(そうすれば、いじめる側は「コイツはいじめ甲斐がない」とあきらめて、いじめるのを)そのうちやめるから」
と伝えたかったのだと推察するのですが、幼い私の脳みそは、そこまで読み切ることなどできるはずもなく、ただひたすらに周囲へのガードを堅くし続ける方向へと指令を出し続けたのでした。
ガードを堅くすれば外敵から攻め込まれることはないであろうと考えたのかもしれませんが、その代償として、固く閉ざした私の内面は脆いまま残ってしまいました(しかも、外界への怖れや怒りを自分の中で再生産するというおまけ付きで)。
30代も終わろうかという頃にようやくそのパラドックスに気づき、最近は自分の脆さや弱さと意識的に向き合いつつある今日この頃です。
そんな日々の中で身につけようと努力している心のあり方に、
「ネガティブなものにエネルギーを与えない。
ポジティブなものにエネルギーを与えること」
というのがあります。